気学でいう「方位」って何?――引っ越しや旅行の話を、いちばん手前から

気学でいう「方位」って何?

引っ越しや旅行の話を、いちばん手前から

「引っ越すなら、方位も見ておいたほうがいいよ」

そう言われても、何を調べればよいのか、戸惑うかもしれません。「どこから見た方位なのか」「東や西で何が違うのか」。まずは、今の家と引っ越し先の位置関係から考えてみましょう。

九星気学(きゅうせいきがく)では、人や時期を九つの「星」に対応させて読み解きます。その中で方位を見るときは、誰が、いつ、どの方向へ移るのかを合わせて考えます。

この記事は、その考え方を初めて学ぶ方への入門です。方位によって良い出来事や悪い出来事が起こると保証するものではありません。

今の家から見て、新居はどちらにある?

方位とは、ある場所から見た方向のことです。引っ越しでは、今住んでいる家を基準にして、新居がどの方向にあるかを見ます。

たとえば、新居が今の家の東にあれば、「東への引っ越し」です。

今の家から見て、新居は東にある今の家を基準に、新居が東にある例です。北が上の概念図で、実際の地図ではありません。 北南西東 今の家新居 東へ引っ越す
今の家を基準に、新居が東にある例です。北が上の概念図で、実際の地図ではありません。

引っ越しの方位を調べるときに必要なのは、今の家と新居の両方の場所です。まず地図で二つの場所を確かめると、「どこから、どちらへ移るのか」が見えてきます。

気学では、移る方向に「吉・凶」を読む

気学の方位の考え方では、ある方向への移動が、その後の暮らしや出来事に関わるとされています。その人にとって良い作用があると読む方向を「吉方位(きっぽうい)」、避ける対象とする方向を「凶方位(きょうほうい)」と呼びます。

引っ越しのほか、旅行や事務所の移転なども、方位を考える対象になります。「吉方位へ旅行する」というのは、気学上、良いと判断した方向にある場所へ出かけることです。

ただし、「新居は今の家の東にある」という位置関係と、「その移動を吉と読む」という気学の解釈は、性質が異なります。地図で位置関係を確かめることはできますが、それだけで、その後に良い出来事が起こると確かめられるわけではありません。

東なら、いつでも誰にでも良い?

東へ引っ越すとわかったら、次に知りたいのは「自分にとって、その東は良いのか」ということです。

気学では、東をいつでも誰にでも同じ吉方位として扱うわけではありません。見る年や月、移動する人の条件を合わせて判断します。同じ場所へ行く場合でも、時期が違ったり、一緒に行く人が違ったりすれば、気学上の判断が分かれることがあります。

そこで使うのが、九つの星を方位と中央に配置した図です。この図を「盤(ばん)」と呼び、年ごとの配置を示すものを「年盤(ねんばん)」、月ごとのものを「月盤(つきばん)」と呼びます。星は天体の位置を指すものではなく、九星気学で使う分類の名前です。

人についても、生まれた年に基づく「本命星(ほんめいせい)」や、生まれた月に基づく「月命星(つきめいせい)」を使います。気学では年や月の区切りに独自の暦の決まりがあるため、生年月日をもとに確認します。

方位の解説で星の名前や年盤・月盤が出てくるのは、このように人と時期の条件を照らし合わせるためです。最初から九つの名前や配置を暗記する必要はありません。

自分の予定なら、何を用意すればよい?

引っ越しを例にすると、調べる前に整理しておきたい情報は次のとおりです。

用意する情報 何を確認するためか
移る人の生年月日 本命星・月命星を調べるため。家族で移る場合は、それぞれを確認する
今の住まいと、新居の場所 どこを基準に、どの方向へ移るのかを確かめるため
引っ越す時期 その時期の盤を確認するため
一時的な仮住まいか、長く暮らす住まいか どのような移動なのかを区別するため

この情報をそろえると、「東は良いですか」という大きな問いが、「この人が、この時期に、この家へ移る場合はどう考えるか」という具体的な問いになります。

実際に住まいを選ぶときは、家賃や通勤時間、家族の生活、建物の安全性なども関わります。方位に関心を持ったら、まずは候補の住まいと時期を書き出すところから始めてみてください。現実の条件と、気学で確認したいことの両方を整理できます。

初めて調べるときに迷いやすいこと

生年月日だけで、引っ越し先の吉凶までわかりますか?

生年月日は、人の条件を調べるための情報です。引っ越し先について考えるには、今の住まいとの位置関係や、引っ越す時期も必要です。

家族なら、全員同じ吉方位になりますか?

家族でも、本命星や月命星が同じとは限りません。一人の結果を、そのまま家族全員の結果として扱わず、それぞれの条件を確認します。

地図や方位磁石があれば、自分で調べられますか?

場所の方向を知る手がかりになります。ただし、地図の北と方位磁石が示す北にはずれがあり、気学でもどちらを基準にするかで見方が分かれます。具体的に測る段階では、使う方法の基準を確認しましょう。北の違い自体は、国土地理院の「真北と磁北」でも説明されています。

凶方位と出たら、引っ越しをやめたほうがよいですか?

その表示だけで中止を決めず、まず入力した場所や時期、判定の条件を確認してください。契約や仕事、家族の事情も含めて判断する必要があります。「凶」という表示を、これから悪い出来事が起こる証拠として受け取る必要はありません。


参考資料:国土地理院「真北と磁北」。

本記事は九星気学の考え方を紹介する学習用の解説です。方位の吉凶は気学上の解釈であり、移動による効果や将来の出来事を保証するものではありません。個別の移転・旅行の吉凶判定は行っていません。